（続）４−３−１−５方式の改定に関して（案）
１．提案主旨
現行の競技かるたの読唱標準「４−３−１−５方式」を「４−３−１−６方式」に
改めるという案については反対の声が多いようである。
「四半世紀に渡って提唱・実践してきた方式を呼称の変更により根底から覆す」と
いうことについての抵抗感が強いのであろう。実際問題として「当初設定から問題
のあるバランスの悪い秒数設定であった」と認めることの困難さは理解できる。
呼称をそのまま残しながら妥協できる改訂提案を次に記す。いずれにしても講習会
等においては、速度を一定にする（０．２５秒／文字の速度）ことに重点をおいた
指導をする、すなわち下の句・上の句の全体秒数は体感的に長すぎる短すぎる場合
の注意に留めるようにするのが良いと思われる。
２．妥協提案
昭和59年に定められた競技かるた読唱の基準が「４−３−１−５方式」であるが、
制定直後より読唱の実態に合わないという現場の声もあり、特に下の句・上の句の
４秒・５秒というのが「短い」という指摘については、「〜秒台」との記述に改め
「下の句の余韻前を４秒台・上の句を５秒台で読む」との表現（実は当初制定時の
ものに戻した）にしてタイムに幅を持たせることで対応した。
今回の改定原案は根本的解決を意図したものであったが、それが受け入れられない
状況においては更に拡大解釈することによって改善を図らねばならない。
［短い延ばし方での読唱例］
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い ま を ー は る べ と ー さ く や こ の ー は
├─１秒─┤├─１秒─┤├─１秒─┤├─１秒─┤
♪
な〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
├────── ３秒 ──────┤├─１秒─┤
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む ら さ め の ー ー ー つ ゆ も ま
├─１秒─┤├─１秒─┤├─１秒─┤
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だ ひ ぬ ー ま き の は ー に ー ー
├─１秒─┤├─１秒台───┤
という感じであったときに、
・下の句を４秒台で読む
・余韻は下の句の最終母音を延ばし３秒でフェードアウトさせる
・間合いを１秒とりこの間に息継ぎをする
・上の句を５秒台で読んで最終母音を軽く延ばしつつフェードアウトさせる
とする。
上の句最後の延ばしについて５秒台の枠からはずすことでバランスを保とうとする
ものである。
以 上